ハイレベル理系数学は解くべきか?挫折の真相と到達レベルを徹底検証

ハイレベル理系数学は解くべきか?挫折の真相と到達レベルを徹底検証について押さえておきたい 注意点を分かりやすい構成で解説いたします。

教育関係者や予備校講師への取材を進めると、受験生が『ハイレベル理系数学』で挫折する根本的な構図が浮かび上がってきます。本書の著者は、河合塾きっての実力派講師として知られる三ツ矢和弘氏。問題数は精選された例題50問・演習題150問の計200問で構成されており、収録されている問題の多くは東大、京大、東工大(現・東京科学大)、旧帝国大学、医学部の過去問から選りすぐられた超一級品ばかりです。

ネットの知恵袋やSNS、受験コミュニティで頻繁に見られる「ハイレベル理系数学で挫折した」という口コミの背景には、明らかな心理的トラップが存在します。大手進学塾で数学科主任を務める講師は、近年の受験生の傾向を次のように分析します。

「多くの子が『1問解くのに1時間粘ったが完答できず、自己嫌悪に陥る』というループで精神を削られます。しかし、三ツ矢先生の真の意図はそこではありません。本書の本体は問題そのものではなく、ハイレベル理系数学の真相と解答解説にあります。1つのテーマに対してベクトル、座標、初等幾何、微積分など、あらゆる角度からの別解が3〜5通り惜しげもなく並べられている。この別解の体系的理解こそがコアなのですが、それを『解けなかった罰ゲーム』のように受け止めて文字面だけを追うため、脳が過負荷を起こしてパンクしてしまうのです」

実際に、東京大学理科一類に現役合格した元受験生の手記には次のような回想が残されています。「夏休みに意気込んで本書を開いたものの、演習題の1問目からペンが止まった。最初は自分の才能のなさを呪ったが、指導者から『解く本ではなく、別解の辞書として読め』と助言されてから視界が開けた」。つまり、難易度そのものの高さ以上に、「学習プロセスの取り違え」こそが挫折者の大量生産を生み出している元凶です。

中島 亮太

中島 亮太

写真家・フォトエディター

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。