隷書の書き方をプロが徹底解説!波磔の筆使いと初心者脱出の極意
隷書を美しく見せる最大の鍵は、何と言っても「波磔(はたく)」と呼ばれる特有の払いの表現と、水平に粘り強く引く横画の筆使いにある。初心者が最も陥りがちな失敗は、楷書と同じ感覚で起筆(書き始め)に強い角を作ってしまったり、右上がりのラインを描いてしまうことだ。隷書は基本的に水平を保つのが鉄則である。
波磔を成功させる秘伝のコツは、筆圧のコントロールに他ならない。起筆で「蔵鋒(ぞうほう)」を用いて筆先を穂先の中に包み込むように入れ、中間部でぐっと筆圧をかけながら横に進み、最後に斜め下へ押し出してから一気に右上へと押し上げる。この「一波三折(いっぱさんせつ)」の波打ちを意識するだけで、硬さが抜け、生き生きとした動きが生まれる。一つの文字の中で波磔を二つ以上作らない「二波なき」のルールも絶対に忘れてはならない。