【2026年最新検証】超高層ビルを襲う「長周期地震動」の恐怖——なぜ最新制震技術でも“あの特有の揺れ”を完全には防げないのか
「震度自体は3程度だったのに、部屋のペンダントライトが左右に1メートル以上も振れ続けた」。東京湾岸のタワーマンション45階に暮らす40代の男性は、今年2月に発生した千葉県沖の地震をそう振り返る。視覚情報と内耳の平衡感覚が著しく食い違うことで生じる「空間酔い」や強い吐き気を訴える住民は後を絶たない。
地盤の深い部分を伝わる長周期の地震波は、遠方の震源からでも減衰せずに都市部へ届く。ビルが高層化すればするほど振り子の原理で上層部の変位量は大きくなり、周期が建物の固有周期と一致した瞬間、波は倍増する。2026年の都市空間において、安全とされる強度を持った建築物ほど、住む人の身体をじわじわと蝕むジレンマに直面しているのだ。