ポテトチップス値上げの真相と理由|カルビー・湖池屋の価格推移
消費者が肌で感じる値上げには、値札の数字が変わる「直接値上げ」と、価格を据え置いたままポテトチップスのグラム数が減ったと感じる「実質値上げ(シュリンクフレーション)」の2種類が存在します。ネット上で「ステルス値上げポテトチップス」と話題になる背景には、昭和から平成、令和に至る明確な容量減少の歴史があります。
かつて1980年代から1990年代前半にかけて、各社のレギュラーサイズは1袋あたり90g前後が標準でした。しかし、消費税導入や原料高の節目ごとに85g、70g、60gと段階的にポテトチップスの内容量変更が実施され、直近では55g〜60g設定が主流となっています。
メーカー側が一気に本体価格を上げずに内容量を調整してきた背景には、消費者の心理的抵抗感を和らげる狙いがありました。行動経済学における「損失回避バイアス」が示す通り、消費者は「120円が150円に上がる痛み」には敏感ですが、「価格据え置きで5g減る痛み」には気づきにくい傾向があります。しかし、度重なる変更により袋を持った瞬間の軽さが顕在化し、消費者の不満がネット上で可視化される結果となりました。