ポテトチップス値上げの真相と理由|カルビー・湖池屋の価格推移

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消費者が肌で感じる値上げには、値札の数字が変わる「直接値上げ」と、価格を据え置いたままポテトチップスのグラム数が減ったと感じる「実質値上げ(シュリンクフレーション)」の2種類が存在します。ネット上で「ステルス値上げポテトチップス」と話題になる背景には、昭和から平成、令和に至る明確な容量減少の歴史があります。

かつて1980年代から1990年代前半にかけて、各社のレギュラーサイズは1袋あたり90g前後が標準でした。しかし、消費税導入や原料高の節目ごとに85g、70g、60gと段階的にポテトチップスの内容量変更が実施され、直近では55g〜60g設定が主流となっています。

項目詳細・数値データ一般的な基準・相場編集部の見解・評価レギュラー袋の内容量推移約90g(1980年代)→ 85g → 70g → 約55〜60g(直近)1食分のおやつ適正量(約60g)長期的なシュリンクフレーションにより約35%以上実質減少。店頭想定実勢価格特売時78〜98円 → 通常時140〜170円前後(税込)100円ショップ・ワンコインの壁「手軽な100円スナック」から「日常のプチ嗜好品」へ価格帯が移行。原材料・油脂コスト指数パーム油・植物油価格が過去ピーク時で2倍近くまで高騰年1〜2%程度の緩やかなインフレ原価率を圧迫する最大の構造的要因。価格改定の主因に直結。物流・包装資材費物流関連費用が二桁%台の上昇傾向、フィルム資材高軽薄短小商品の低運賃メリット嵩張る(かさばる)スナック菓子特有の輸送効率悪化が利益を圧迫。

メーカー側が一気に本体価格を上げずに内容量を調整してきた背景には、消費者の心理的抵抗感を和らげる狙いがありました。行動経済学における「損失回避バイアス」が示す通り、消費者は「120円が150円に上がる痛み」には敏感ですが、「価格据え置きで5g減る痛み」には気づきにくい傾向があります。しかし、度重なる変更により袋を持った瞬間の軽さが顕在化し、消費者の不満がネット上で可視化される結果となりました。

山田 真由

山田 真由

自動車・モビリティライター

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