アッシュグレー色落ちは何色に?「緑になる」噂の真相と日数別検証

アッシュグレー色落ちは何色に?「緑になる」噂の真相と日数別検証についての最新情報をお届けします。

ヘアカラーの退色において、ユーザーを最も当惑させるのが「アッシュグレーに染めたはずが、なぜか苔のような濁った緑色に変色した」というトラブルです。この現象は決して珍しい怪奇現象ではなく、色彩学と毛髪化学の観点から極めて明確に説明がつきます。

そもそもアッシュグレーは、無彩色のグレーに強い寒色系染料(主にアッシュ=青色・青紫色)を掛け合わせて配合されています。一方、日本人の黒髪をブリーチすると、ユーメラニン(黒褐色系)が分解される過程で、どうしても黄色からオレンジ色のアンダーカラー(地毛の残留色素)が毛髪内部に残存します。

染毛直後は濃厚な青色と無彩色が黄色を強力にねじ伏せていますが、青色の分子は熱やシャンプーの界面活性剤に極めて弱く、わずか数回の洗髪で真っ先に毛外へ流出していきます。その結果、髪に残った「淡い青色染料」と、剥き出しになったベースの「黄色いアンダーカラー」が光の屈折で混ざり合い、「青 + 黄 = 緑(マット化)」という不本意な発色を引き起こしてしまうのです。

カウンセリング現場での調査によると、この「緑化現象」は以下の条件下で発生頻度が跳ね上がります。

  • ブリーチレベルが中途半端(13〜14トーン止まり):黄色みが強く残っている段階で純粋な青系アッシュを単品投入した場合。
  • 補色(紫・ピンク)の処方漏れ:黄色の補色であるバイオレットを薬剤に5〜10%ブレンドしていない場合。
  • 40℃以上の高温シャワーと日々のヘアアイロン:急激な熱変性とキューティクルの開口により、青色染料の脱落スピードが加速した場合。

なお、ブリーチを行わないアッシュグレーの場合、地毛の赤み(フェオメラニン)がベースに色濃く残っているため、緑化することはまずありません。青みが抜けた後は、穏やかなウォームベージュを経て元のナチュラルブラウンへと戻っていくのが標準的な推移となります。

井上 凛

井上 凛

シニアコンテンツプロデューサー

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。