支保工とは?足場との違いや種類・点検基準と崩壊事故を防ぐ鉄則
ネット上のQ&Aサイトや初学者のコミュニティでは、支保工に関して危険な誤解が散見されます。現場の安全を脅かす代表的な2つの誤解を正します。
1つ目の誤解は、「パイプサポートは何本でもピンで継ぎ足して高くできる」という認識です。市販のパイプサポート(補助サポート)は上下にピンを挿すことで高さを調整できますが、労働安全衛生規則第242条により、パイプサポートを継いで用いるときは「3本以上継いで用いてはならない」と厳格に禁止されています。さらに、2本継ぎ足す場合であっても、4本以上のボルト又は専用金具を用いて強固に緊結しなければなりません。長くなればなるほど部材の中央から「座屈」するリスクが指数関数的に跳ね上がるためです。
2つ目の誤解は、「土留め支保工の切梁は、ただ突っ張っておけば安心」という思い込みです。土留め支保工は温度変化によって切梁の鋼材が熱膨張・収縮を繰り返します。夏場の直射日光で切梁が伸びて過大な軸力が発生したり、冬場の夜間に縮んで腹起しとの間に隙間が生じ、緩みが生じることがあります。そのため、油圧ジャッキで初期荷重をかける「プレロード工法」の導入や、ロードセルによるリアルタイムな軸力計測といった動的な管理が不可欠です。