世界三大美女の定説が崩壊?教科書が隠した美貌の真実と選定の謎
玄宗皇帝を骨抜きにし、安史の乱を招いて唐を衰退に導いたと弾劾される楊貴妃。しかし、中国中世史の最前線では、彼女に押し付けられた「傾国の美女」という汚名の脱構築が進んでいる。
西安近郊の発掘調査や唐代の壁画が示す当時の美の基準は、ふくよかで威厳のある体格。現代の審美眼とは決定的に異なる。さらに重要なのは、唐の軍事制度の破綻や貴族層の権力闘争といった構造的問題から目を逸らすため、後世の儒教官僚たちがすべての責任を一人の女性の「色香」に転嫁したという政治的力学だ。政権中枢の腐敗を告発するリスクを避け、皇帝を惑わした悪女の物語に仕立て上げる――この安易な歴史修正の犠牲となったのが、芸術的才能に長けた貴婦人、楊貴妃の真実だった。