富士山の高さは3776Mじゃない?標高が変わる噂の真相と最高地点の謎を徹底解明
インターネット上の掲示板やSNSでは、「富士山の高さが昔より低くなった」「公式記録が3775mに変更された」といった言説が散見されます。この誤解が生じる背景には、三角点の標高と山の最高地点の定義の違いが存在します。
富士山頂の最高地点である剣ヶ峰には、国土地理院が設置した「二等三角点(点名:富士山)」が存在します。この三角点の標高は、かつて3775.63mとされていましたが、2011年3月11日に発生した東日本大震災に伴う広域地殻変動の再測量により、地盤沈下等の影響を受けて3775.51m(四捨五入で3775m)に改定されました。
しかし、三角点は計測機器を安定して設置できる平坦面に埋設されているため、必ずしも地形の物理的最頂部にあるわけではありません。三角点から北側にわずかにせり上がった自然岩盤の頂部こそが真の最高点であり、その高さが現在も3775.6m(四捨五入して3776m)として維持されています。「三角点標高の改定」と「最高地点の標高」が混同された結果、「富士山が低くなった」という風説が広まったのが実態です。