2026年、日本の食卓が変わる——無農薬オーガニック専門「豊 受 モール」に注文が殺到する社会的背景と現場の真実
富士山を遠くに望む静岡県函南町。朝もやが立ち込める農園に立つと、足元から豊かな土の匂いが立ち上ってくる。ここで行われているのは、化学肥料や農薬を拒み、土中の微生物の自然なサイクルを活かした農法だ。市販の野菜ではなかなかお目にかかれない「在来種」や「固定種」の野菜が、青々と葉を広げている。
市場に出回る多くの野菜は、F1種と呼ばれる一代雑種だ。形が揃い、収穫期が揃う利点はあるものの、種を毎年買い直す必要がある。これに対し、豊受の農園では代々種を採りつなぐ伝統手法を守る。生命力が強い野菜は、噛みしめるほどに濃い味が広がる。「子どもが野菜を食べるようになった」という利用者の声が届くのも、この土と種の力ゆえだろう。