退職後の傷病手当金で損しない!最後の出勤日の罠と受給条件を解説

退職後の傷病手当金で損しない!最後の出勤日の罠と受給条件を解説を徹底追究! 知っておきたい 重要ポイントを凝縮して配信します。

退職後の生活設計を狂わせるもうひとつの盲点が、「健康保険の扶養」と「保険料の減免」にまつわる税法・社会保険のルールです。ネット上では「傷病手当金は非課税だから、配偶者や親の扶養に入れる」という誤った情報が散見されますが、これは税法と社会保険の定義を混同した極めて危険な誤解です。

所得税の計算上、傷病手当金は確かに非課税所得であり、税制上の扶養親族の要件(年間の合計所得金額)にはカウントされません。しかし、健康保険の被扶養者認定においては、非課税給付である傷病手当金も「将来に向かって継続して入る収入」として厳密に合算されます。

健康保険の扶養基準は「年間収入130万円未満(60歳以上または障害者は180万円未満)」ですが、これは「日額換算で約3,612円未満」であることを意味します。傷病手当金の日額が3,612円以上(月額約10万8,000円以上)支給されている場合、被扶養者として家族の健康保険に入ることは原則として認められません。したがって、受給者は以下のいずれかの選択を余儀なくされます。

  1. 任意継続被保険者となる:退職前の健康保険に最長2年間加入し続ける。ただし、在職中は会社が半額負担していた保険料が全額自己負担となり、保険料額は倍増する。
  2. 国民健康保険に加入する:居住地の市区町村が運営する国民健康保険へ加入する。前年の所得を基準に保険料が算定される。

ここで重要なのが「国民健康保険料の法定減免制度」です。前述のように、体調不良による離職でハローワークから「特定理由離職者」の認定を受けた場合、市区町村の窓口で申請することで、前年の給与所得を100分の30として計算する保険料の大幅軽減措置が適用されます。任意継続の保険料と、減免適用後の国民健康保険料の金額を試算・比較した上で、どちらを選択するかを慎重に判断しなければ、毎月の固定費で家計が圧迫されることになります。

山田 真由

山田 真由

自動車・モビリティライター

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