光とドローン仏が舞う京都の龍岸寺、伝統を更新する革新の全貌
龍岸寺の越境はハードウェアの実験にとどまらない。かつて境内を拠点に結成された仏教系アイドルユニット「てら*ぱるむす」の活動をはじめ、サブカルチャーやネットコミュニティとの親和性の高さも特筆すべき点だ。
早くからYouTubeやニコニコ生放送といった動画プラットフォームを駆使し、法要の生中継や僧侶によるフランクなトーク配信を継続してきた。コメント欄には仏教への素朴な疑問や人生相談がリアルタイムで書き込まれ、住職や僧侶がその場で言葉を返していく。敷居の高かった寺院の門扉をインターネットの海へと開き、双方向のコミュニケーションを成立させた功績は大きい。オタク文化やデジタルネイティブ世代の感性を排除せず、むしろ表現の揺籃(ようらん)として本堂を開放する懐の深さがここにある。