その処方薬が脳を蝕む?睡眠薬や胃腸薬に潜む認知症リスクと対策

その処方薬が脳を蝕む?睡眠薬や胃腸薬に潜む認知症リスクと対策に関する疑問を徹底的にまとめました。専門的な情報をご確認ください。

米国国立医学図書館のデータベースPubMedに収載された最新の大規模コホート研究では、累積的な抗コリン薬負荷がアルツハイマー病の病理学的変化を加速させる可能性が指摘されている。日本国内の学術プラットフォームJ-STAGEに報告された臨床研究でも、薬剤起因性の認知機能障害は投薬中止によって劇的に改善する事例が多数報告されている。

米国メイヨークリニックの神経内科医であり、軽度認知障害(MCI)研究の権威であるRonald C. Petersen博士は、処方薬が引き起こす可逆的な認知障害を見逃さないことの重要性を一貫して主張する。博士は、認知機能の低下を訴える高齢患者を診察する際、最初のステップとして「現在飲んでいる薬の総点検」を絶対的な原則として掲げている。

国内における認知症診療の第一人者である新井平伊医師もまた、臨床現場での安易な投薬継続に強い疑問を投げかける。新井医師は、一見すると本格的なアルツハイマー型認知症に見える症状であっても、複数の向精神薬や抗コリン作用を持つ薬剤を段階的に整理・減薬するだけで、患者が明晰さを取り戻す場面を数多く経験してきたと指摘する。真の認知症と薬物性認知障害の境界線は、極めて曖昧なのだ。

鈴木 陽菜

鈴木 陽菜

テックライター兼ウェブディレクター

暮らしを豊かにする便利アイテムや時短アイデアを中心に、実用的な情報をお届けします。