パンク歌手から芥川賞へ!町田康の異色経歴と2026年現在の境地
町田康の人生における最大のターニングポイントのひとつが、2015年末に決行した「完全断酒」です。かつては自他ともに認める大酒呑みであり、酒にまつわる数々の豪快なエピソードを持っていた彼が、突如として酒を断った出来事は世間を驚かせました。
その断酒の過程と思索をまとめたエッセイ『しらふで生きる 大酒飲みの決別』は、単なる禁酒ハウツー本にとどまらない人生論・哲学書として異例のベストセラーを記録しました。「酒をやめるのではなく、狂気から正気へ戻る」「しらふの退屈さに耐えることこそが自由」といった言葉は、現代人の生きづらさに寄り添う名言・語録としてSNSでも頻繁に引用されています。
酒という逃避場所を断ち切り、世界のありのままの現実に「しらふ」で向き合う町田のストイックな姿勢は、その後の著作の切れ味をさらに研ぎ澄ませる契機となりました。