浅倉南の声優・日高のり子の現在!名セリフの裏側と交代の真相を追う
『タッチ』を語るうえで絶対に外せないのが、アニメ史に残る数々の名セリフと名シーンです。なかでも代名詞とも言えるのが、「タッちゃん、南を甲子園に連れてって」という切なくも情熱的なフレーズでしょう。
実はこのセリフ、日高さん自身にとっても非常に高いハードルでした。幼馴染である上杉達也に対して、プレッシャーをかける重い言葉ではなく、幼い頃からの純粋な夢と達也への信頼をどう表現するか、現場で繊細なニュアンスの調整が繰り返されました。日高さんは「ただ甘えるのではなく、達也の本気を引き出したいという南の一途な祈りを込めた」と後に振り返っています。
また、物語最大の転換点となる和也の事故死に直面するシーンでは、アフレコスタジオ全体が異様な緊張感に包まれました。悲しみに暮れる達也役の三ツ矢雄二さんと、現実を受け止めきれず気丈に振る舞おうとする南を演じた日高さん。テストなしの一発録りに近い極限の心理状態で収録が行われ、互いの魂がぶつかり合うような迫真の演技が、今なお語り継がれる奇跡の名シーンを生み出しました。