インフルエンザがうつる確率は?家庭内感染20〜40%の真相と対策
インフルエンザに感染した人が周囲の人へウイルスをうつしてしまう割合(二次発病率 / Secondary Attack Rate)は、接触する環境や濃厚度によって大きく変動します。厚生労働省や国立感染症研究所などの公表資料や国内外の疫学研究を総合すると、シチュエーション別の感染確率は以下のように推計されています。
最も感染率が高いのは、長時間空間を共有し食事や睡眠を共にする家庭内です。同居家族への感染確率は概ね20%〜40%とされ、家族が4人いれば看病者や兄弟姉妹の少なくとも1〜2人に感染が広がる計算になります。とりわけ初発患者が免疫の未熟な子どもである場合、飛沫の拡散や接触頻度の高さから、家庭内発病率は40%を超えるケースも珍しくありません。
一方で、オフィスや学校などの集団環境における単日の感染確率は約5%〜15%程度にとどまります。ただし、換気が不十分な会議室での長時間の打ち合わせや、マスクなしでの近距離の会話、共用のドアノブやPCの使い回しがある現場では、短期間でクラスター化する危険性を孕んでいます。
感染経路は主に「飛沫感染」と「接触感染」の2種類です。患者の咳やくしゃみによって飛び散った目に見えない飛沫(約1〜2メートル飛散)を直接吸い込むこと、あるいはウイルスが付着したドアノブや手すりを触った手で目・鼻・口の粘膜に触れることで体内に侵入します。近年では、微細な粒子が空気中を漂うマイクロ飛沫(エアロゾル)による感染リスクも指摘されており、単に距離を取るだけでなく換気の徹底が不可欠です。